千林商店街 ~店舗数市内最多の商店街~
 
 
 

 今回は旭区を訪問してきました。旭区には「主婦の店ダイエー」発祥の地で知られる千林商店街(全長約500m)があります。同商店街は、旭区中央部に位置する地下鉄谷町線千林大宮駅とその東部に位置する京阪電鉄千林駅の間を直線状に繋いでいる立地の良さが特長です。両駅の乗降客数は合計すると、のべ約15000人(千林大宮駅:約8000人、千林駅:約7000人[「平成17年大阪市統計書」より])にのぼり、毎日多くの通行人が千林商店街付近を訪れます。千林商店街は旭区商業の中心地であり、付近にはさまざまな店舗が集まっています。同区の町丁別の店舗数の分布(図表1)を見ると、千林商店街付近に店舗が集中している様子が伺えます。 その付近に出掛ければ日々の買い物などはひと通りできるものと思われます。千林商店街の店舗数(商店会の加盟会員数)は依然として市内最多(地下街及び、1つの大規模施設で、1商店会を組織しているものを除く)の210店舗を誇っていますが、2001年から2004年の3年間に20店舗減少(-8.7%)し、このペースで減少し続けるとトップからすべり落ちる懸念があります(第2位:東住吉区 駒川商店街振興組合 201店舗[2002年→2004年6店舗減少:-2.9%]、全国商店街振興組合連合会「全国商店街名鑑(平成13年版・16年版)」より)。

【図表1】旭区における町丁目別店舗数(2001年)

 

資料:総務省「事業所・企業統計」より作成

 

【図表2】小売業・飲食店・個人向けサービス業の民営事業所数の推移

産業分類

旭区
事業所数

大阪市全体
事業所数
2001年
2004年
01-04変化率(%)
01-04変化率(%)
全産業
5,295
4,692
-11.4
-12.0
  3業種合計
2,502
2,164
-13.5
-13.3
  小売業
1,285
1,101
-14.3
-12.5
飲食店
748
652
-12.8
-15.7
個人向けサービス業
469
411
-12.4
-9.5

資料:大阪市計画調整局「統計時報 485号(事業所・企業統計)」より作成
注:「個人向けサービス業」は、「洗濯、理容、美容、浴場業」「その他の生活関連サービス業」
「娯楽業」を含む


旭区全体について同3年間の民営事業所数の推移を見ると、産業全体では11.4%減少しました(図表2)。また、商店街に立地している主な3業種(小売業、飲食店、個人向けサービス業)について推移を見ると、いずれの業種(小売:-14.3%、飲食:-12.8%、個人サ:-12.4%)も産業全体の減少幅(-11.4%)を上回りました。特に小売業と個人向けサービス業は、市全体の減少傾向(小売:-12.5%、個人サ:-9.5%)よりも厳しく、旭区の人口が減少傾向(00年→05年:-4000人[-4.1%])にあることも影響しているものと考えられます。

今年12月には地下鉄8号線(図表1)が開通し、市内東部方面への交通アクセスが向上するため、旭区の住宅地としての魅力が向上すると考えられ、人口減少に歯止めがかかることが期待されます。千林商店街は8号線の清水駅にも近接しており、 現在、同商店街付近で総戸数100を超える大規模マンションが建設されています。こうした新規転入者の買い物や身の回りサービスなどのニーズに応えられるよう、 さらに魅力ある商店街を形成すべく、顧客増加や新規出店をもたらす工夫が求められます。

また、旭区は高齢化率(65歳以上の人口構成比)が高く、2000年時点では20.2%と24区中第4位でした(総務省「国勢調査」より)。千林商店街やその付近には介護ステーションの立地が複数みられましたが、今後、高齢者向けのサービスをより充実させることも考えられます。こうした地域の変化に柔軟に対応していくことで店舗の減少を食い止め、今後も店舗数市内最多の商店街として人々の生活を支えていくことが期待されます。

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 大阪産業創造館までの時間距離

約40分
  旭区役所からの所要時間
   ※実際に計測。地下鉄利用。
     電車の待ち時間を含む
 
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