市営地下鉄第8号線開通で住環境向上!? ~世帯数がもっとも多い区~
     
   2006年12月、東淀川区の東部に大阪市営地下鉄第8号線(城東区深江橋-東淀川区井高野の区間)が開通する予定です。東淀川区に初めて開通する地下鉄で、1日あたりの利用客数は全区間で19万人と見込まれています。これまで別の移動手段で通勤通学や買い物をしていた人が地下鉄を利用することになると予想されるので、大勢の人が新駅周辺を通行するでしょう。  
   一般的に駅前には店舗や事務所が集まる傾向にあります。2001年の東淀川区の状況(図1)を見てみると、JR新大阪駅や阪急淡路駅・上新庄駅付近を中心に、店舗などの事業所が数多く立地していますが、地下鉄第8号線の3つの新駅(仮称:井高野、瑞光、豊里)周辺には、今のところあまり事業所が立地していません。
東淀川区は昼間に通勤通学で区外へ通う人が区外から通って来る人よりも多いという特徴があります。
 
 

【図1】東淀川区の1haあたり店舗・事務所数(2001年)

資料:総務省「事業所・企業統計」より作成

 具体的には、住民向けにはクリーニング店、日用品や食料品を販売する店舗など、学生向けには飲食店、コンビニなどが考えられます。ちなみに、豊里駅付近ではテナントを募集している空き店舗がいくつか見られたので、開業するチャンスがありそうです。
 2000年の大阪市全体の昼夜間人口比率(昼間人口※÷夜間人口×100)は141.2でしたが、東淀川区では91.9でした。地下鉄が開通する東部は住宅地が多いため、新駅を利用する人は通勤通学で区外へ通う人が中心になると考えられますが、瑞光駅については付近に大阪経済大学(学生数7000人強)があるので、区外から通う通学者も大勢利用すると予想されます。従って新しい駅前には周辺住民や学生に対してサービスを行う生活関連型産業が進出・移転してくる可能性があります。
 
   地下鉄の開通により都心へのアクセスが良くなることや駅前に店舗が集まることで新駅周辺の利便性が向上し、住宅地としての価値が上がると予想されますので、今後、新駅周辺に移り住む人が増えるかもしれません。  
   2005年10月時点の東淀川区の人口は17万8000人(市全体の6.8%)であり、24区の中で第2位でした(表1)。2000年から2005年にかけての変化をみると、市全体では3万人増加していますが、東淀川区では5531人減少しており、減少数は24区の中で最多でした。市内で人口が増加しているのは中央区、北区などの都心区が中心ですが、これは近年の地価下落により都心という利便性の高い場所が選択可能となったためです。
 
  【表1】世帯数トップ5区の世帯数・人口
  世帯数(世帯)
人口(人)
2005年 2000~2005年
増減
増減率
(%)
2005年 2000~2005年
増減
増減率
(%)
東淀川区 ① 89236 756 0.9 ② 178357  -5531 -3.0
淀川区 ② 85028 4618 5.7 ③ 169215 5845 3.6
平野区 ③ 83688 2814 3.5 ① 200490  -1232 -0.6
西成区 ④ 78948 3682 4.9 ⑦ 132762 -4051 -3.0
住吉区 ⑤ 72873 639 0.9 ⑤ 158998 -2049 -1.3
大阪市全体 1242489 72868 6.2 2628776 30002 1.2
資料:総務省「国勢調査」より作成
注1:2005年の数値は要計表をもとに作成
注2:○内の数値は大阪市24区中の順位
 
   一方、世帯数をみると、東淀川区は8万9000世帯(市全体の7.2%)であり、24区の中で第1位でした。2005年にかけての変化をみると、東淀川区では756世帯増加していますが、第2位の淀川区が4618世帯増加しており、このペースが今後も続くと2010年には東淀川区と肩を並べることになります。
地下鉄第8号線が開通し、利便性の高まる新駅周辺に区外から転店してくる人が増えるとすれば、人口減に歯止めがかかり世帯数第1位を今後も維持し続けることができるかもしれません。
 
  ※昼間人口
 [夜間人口(常住)]-[区外への通勤通学者数]+[区外からの通勤通学者数]
 
 

 大阪産業創造館までの時間距離

約35分
  東淀川区役所からの所要時間
  ※実際に計測。阪急電鉄、地下鉄利用。電車の待ち時間を含む
 
 
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