相談者は50歳代後半の創業社長。社長には女の子どもが2人。いずれも既に結婚しているとともに、将来に亘って関わっていきたいという職業を持っているので、会社の後継者候補になりえない状況にある。
そこで社長は40歳代半ばの幹部社員を後継者と考えており、そのためにはどのような手順で進めたらよいかの相談であった。
まずしなければいけないのは子ども2人の意向確認。そこでは娘さんの子ども、社長の孫を将来社長にさせたいという希望の有無も確認すること。
後継候補の幹部社員の意思確認をすること。その際に配偶者の賛同も得られているかを確認する場を設けることも必要。経理を担当している社長の配偶者も同席した相互の夫婦面談の場とすること。
娘さんの子どもが引き継ぐ可能性がある場合、ない場合で経営権の引継ぎが違ってくる。幹部社員が社長なり、その事業承継がどのようになるかで、経営権、株式の取り扱いが違ってくるので、安易な株式移動を行わないこと。
社長交代時期、幹部社員の経営者になるための教育等の事業承継スケジュールを検討すること。
子ども2人、後継候補者夫婦の確認を取って、予定通りの社長交代に向けてスタートした。ただ、長期的な経営体制については不確定な点が多いことから、経営権の承継等は引き続き検討していくことになっている。
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