2016年4月20日
大阪産業創造館
「どうする親の会社?」後継ぎ社長と後継ぎ学生が考える家業の承継
~関学大・関西大「ガチンコ後継者ゼミ」今年も開講~
http://bplatz.sansokan.jp/archives/5878
いま注目される同族経営、日本のお家芸「家業承継文化」を護れ!
大阪市の中小企業支援機関「大阪産業創造館」は、関西学院大学(西宮市)と
関西大学(吹田市)と連携して、実家が事業を営む学生を対象とした
「後継者ゼミ」を4月より開講しています。
講師には自身も家業を継承した若手経営者が登壇。
世代交代を機に、業態転換、新規事業など、先代の経営資源をベースに
新しい取組みに挑戦している経営者が、家業を継ぐことを決意した当時の
葛藤や体験談をもとに学生とディスカッションを行います。
関西学院大学の受講生は17人。関西大学は13人。水産加工、伝統工芸、旅館業など
家業にもつ学生が「たまたま経営者の家に生まれた」同じ境遇の学生や
先輩経営者とともに、泣いたり笑ったりしながら家業に向き合う三ヶ月となります。
お家騒動などネガティブな報道がクローズアップされることが多い
同族経営ですが、近年、国内外の研究者により同族企業の優位性に関する
調査結果が多数発表されています。日本の同族企業について
長期データを用いた実証分析を専門とする京都産業大学の沈政郁准教授は
「平均的に考察すると同族企業の業績が非同族企業より優れている」と
語っています。
経営者に存続への強い執念が自然に働き、長期的な視点で経営判断を重ねる
ファミリービジネスの経済合理性が注目され始めており、これまでM&Aが
主流だった米国でも家業承継が増加傾向にあります。
しかしながら、帝国データバンクの2017年の調査によると、国内企業
約28万社のうち65.4%の約18万社が「後継者不在」と回答(※1)。
また休廃業・解散は2万4,106件、倒産件数の約2.6倍となっています(※2)。
深刻な後継者不足により、後継者を親族内では見付けられず、親族外の第三者、
さらには他企業(事業の売却)に求めるケースが増えていることから、以前は
9割以上だった親族内承継は直近10年間は約6割に減少しています(※3)。
「日本の競争力を維持するためにも日本のお家芸だった家業承継文化を
護ることが急務。さまざまな大学で同様の取組みが拡がってほしい」と
担当の山野は語っています。
(※1)帝国データバンク「後継者問題に関する企業の実態調査」(2014年)
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p140706.pdf
(※2)帝国データバンク「第6回:全国「休廃業・解散」動向調査(2014年)
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p150106.html
(※3)事業承継を中心とする事業活性化に関する検討会 中間報告(2014年)
http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/kenkyukai/jigyousyoukei/2014/140724IR-Z.pdf
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【ガチンコ後継者ゼミ実施概要】
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■関西学院大学/大阪産業創造館
<対象>全学部、全学科 2年生以上(2単位)
<期間>H28年4月8日~7月8日 毎週金曜2限 11:10~12:40
<場所>関西学院大学西宮上ケ原キャンパス G号館111教室
---------------------------------------------------------------------■関西大学/大阪産業創造館 実施概要
<対象>全学部、全学科 2年生以上(2単位)
<期間>H28年4月8日~7月15日 毎週金曜4限 14:40~16:10
<場所>関西大学 千里山キャンパス 第2学者1号館B301教室
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【本件・取材に関する問い合わせ先】
■大阪産業創造館 チーフプロデューサー 山野
TEL:06-6264-9915
■関西学院 専門職大学院教授 定藤繁樹/ 広報室 増子かほる
TEL:0798-54-6017
■関西大学 商学部 教授 荒木孝治/ 広報課 石田義嗣・寺崎翔吾
TEL:06-6368-0201
本件は、関西学院大学、関西大学でも同日同時刻、同様の内容で発表しています。
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