2006年10月27日
  大阪産業創造館
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大阪市ビジネスプラン評価事業で「AA」1社、「A」1社の認定が決定
  ~エンジェルと金融機関に向けてプレゼンテーションを実施
「IAGベンチャービジネス事業発表会 大阪市ビジネスプラン評価事業」~
       http://www.sansokan.jp/kanteidan/
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大阪市の中小・ベンチャー企業支援拠点の大阪産業創造館では、IPO(株式公開)を
目指すベンチャー企業を対象にした「大阪市ビジネスプラン評価事業」で、
10月18日(水)にベンチャー企業6社に対して審査を行い、今後IPOを目指せるとして、
研究開発ベンチャー2社にそれぞれ「AA」認定、「A」認定を行いました。

今回AA認定を受けた企業は、画像を拡大しても画質が乱れない画期的な
ファイル圧縮技術により映像記憶装置を開発した株式会社テクノビジュアルで、
A認定を受けた企業は、大気汚染の原因となるVOC(揮発性有機化合物)削減の
ための環境対策塗料を開発した株式会社コスモマテリアルです。

10月25日(水)には、今回認定を受けた企業が関西のオーナー経営者ら
で結成されたベンチャー支援組織である「IAG」及び、金融機関やベンチャー
キャピタルで構成される「ベンチャー支援ネットワーク」に対して、販路支援や
資金調達を目的としたプレゼンテーションを実施しました。

大阪市の認定事業は今回で第9回を迎えますが、過去の認定企業は
ベンチャーキャピタルや銀行から14件の投融資を受けるなど、具体的な成果が
出始めています。また「AA」認定企業には、マーケット資料の作成などの特典が
与えられます。当館では今後も両社のIPOに向けた継続的な支援に取り組んで
行く予定です。

大阪産業創造館では今後も引き続き、成長性のあるベンチャー企業に対して、
集中的な支援を行うことでIPO企業の輩出を目指します。


【第9回 大阪市ビジネスプラン評価事業】

「AA」認定企業
□株式会社テクノビジュアル  
 代表取締役 関根 徳久 氏 http://www.techno-v.jp/

映像技術者の関根徳久氏が2005年1月に設立。
世界で初めて、動画像を記録・圧縮・転送し拡大しても画像が劣化しない
「可逆圧縮技術:FLC(FullColler Lossless Codec)」を開発し、
デジタルレコーダ(映像記録装置)として商品化に成功。
従来の技術ではデータを間引いて圧縮していたため、拡大すると画像が
劣化する欠点があったが、同技術を用いると高圧縮でも画像が崩れない
ようになった。この強みを活かして、検知精度の高い映像記録装置が
望まれている防犯市場のシェアを拡大するだけではなく、早期がんの
発見や遠隔医療診断に役に立つ、医療画像の分野への進出を視野に入れている。
同社は2010年に同可逆圧縮技術の世界標準規格化を目指している。

「A」認定企業
□株式会社コスモマテリアル  
 代表取締役 酒井 史郎 氏 http://www.cosmomaterial.jp/

ガス事業会社系の研究開発会社に在籍していた酒井史郎氏が2005年1月に設立。
同社が京葉ガス株式会社と共同開発したナノ粒子配合型水性防錆塗料「美管」は
厚生労働省が室内濃度の指針値を定めている、危険性の高い化学物質(13種)を
全く含まず、その他の有機溶剤含有率も現行の油性防錆塗料の半分以下の
数値に抑えている。同社は現在、全国都市ガス事業者を対象に販売活動を展開している。

*大気汚染の原因物質であるVOC(揮発性有機化合物)は、
その発生源の6割近くが塗料から放散されている。

【本件に関するお問合せ】----------------------------------

 大阪産業創造館(担当 星住) TEL 06-6264-9902