2005年11月29日
                        大阪産業創造館・ロボットラボラトリー
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超柔軟なロボットセンサー配線技術を開発
    ~製品化のための共同開発パートナー募集~
      http://www.robo-labo.jp/sensor.html
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ロボットラボラトリー(※1運営:財団法人大阪市都市型産業振興センター)
が管理法人となっている産学連携の研究開発グループ「超柔軟接触センサの
開発」では、ロボットが関節を動かすことにより表面に発生する歪みやねじれに
対応する、皮膚部分などに内蔵するセンサ技術を開発しました。11月30日から
開催される「国際ロボット展2005」(東京ビッグサイト)にて、試作品の
デモンストレーションを公開することにより製品化のための市場調査を行い、
共同開発パートナーを募集します。

この技術は、力を加えると電圧が生じるピエゾタイプの薄膜センサをシリコン
ゴムでできたシートに配置し、同じくシリコン系の導電性接着剤で配線した
もので、現在、特許を申請中です。

これまでの皮膚センサ技術は、配線が硬く固定された状態で内蔵されており、
曲げることは出来ても引っ張りには弱く、すぐに破断していました。
またロボットの関節などの折り曲げ箇所では必ずと言っていいほど歪みが
発生するため、従来の配線技術ではこのような部位に対応できる皮膚
センサを作製することは困難でした。今回開発した技術では150%以上
引っ張った状態でも導電性を維持していることを確認しています。したがって
この配線技術を用いて作製した皮膚センサは、引っ張り、曲げ、捻りのいずれ
にも対応でき、またプロセス、原料ともに高価な半導体技術を用いていない
ため、コスト競争力にも優れています。

今後、研究開発グループではロボット皮膚への応用、生活支援のための
ソフトスキンセンサへの応用開発を進めていきます。


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◆国際ロボット展について(11月30日~12月3日開催)
http://www.nikkan.co.jp/eve/05ROBOT/

※1 ロボットラボラトリー
2004年11月に開設された次世代ロボット産業振興と大阪市を中心とした
ロボット産業クラスター形成の戦略拠点。管理運営は、大阪産業創造館や
インキュベータの運営等を行う(財)大阪市都市型産業振興センター。
ロボットラボラトリーの主な機能は、今後発展が見込める事業化プロジェクト
の支援、次世代ロボットビジネスに関わる企業間のネットワーク形成、
シーズとなりうる研究開発の抽出、市場や技術情報の収集、実証実験の
企画・運営、次世代ロボットビジネスを創出する人材の育成など。

※2 平成17年度 地域新生コンソーシアム研究開発事業
   「超柔軟接触センサの開発」プロジェクト
人間が安全に関わる生活支援機器を多用する未来社会を築くための要素技術と
して、生活支援機器等の様々な機械の表面を覆う、超柔軟接触センサの開発と
その情報を読み出すセンサネットワークを実用化するための研究開発を行って
います。大阪大学の石黒浩教授を代表とする11企業からなる研究グループ。

◆同プロジェクトのうち今回の配線技術開発に関わったメンバー
大阪大学 産業科学研究所教授 菅沼克昭氏
同大学助手 井上雅博氏
大阪大学大学院 工学研究科知能・機能創成工学専攻 石黒研究室教授 石黒浩氏
(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)知能ロボティクス研究所 宮下敬宏氏
十川ゴム(株) 河崎俊実氏

【本件に関する問合せ先】-------------------------------------------
 超柔軟接触センサ開発グループ  担当:河崎(十川ゴム株式会社)
 TEL:06-6541-3651       大阪府大阪市西区南堀江4-2-5
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