2005年10月27日
               大阪産業創造館・ロボットラボラトリー
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   入院患者の「見守り」支援ロボットの実証実験を開始
      http://www.robo-labo.jp/
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大阪市の次世代ロボット産業創出拠点「ロボットラボラトリー」が次世代
ロボット実用化支援を行っている実証実験プロジェクト(*1)のひとつである
「安心支援ロボットの見守り効果の実証実験」プロジェクトは、医療法人
穂翔会(スイショウカイ)村田病院(*2)の協力を得て、平成17年11月4日(金)
から約1ヶ月間、ロボットシステムの実証実験を実施します。
また実験開始にあたり11月3日(木)には、報道関係者の方を対象に、会見
及び実験のデモンストレーションを行います。


当プロジェクトでは、東洋理機工業株式会社を中心とする中小企業3社の
開発グループがロボットのコミュニケーション能力とセンサ技術を活用した
ロボットシステムの実用化を目的としています。

今回の実証実験では、脳神経外科を中心とする急性期医療と回復期リハビリ
テーションを併設した村田病院の出入り口にロボット(*3)とセンサを設置し、
強制的な施錠や精神的負担をかけることなく、ロボットが声をかけて注意を
促す効果を測定し、単なる「監視」ではなく、優しく「自然な見守り」を行う
ロボットに求められる機能を検証します。

夜間に入院患者が病院から無断で外出しようとした際には、夜間通路に設置
されたロボットが院外に出ないよう注意を促し、同時にナースセンターに
通報することで未然に入院中の事故を防止します。通常、病院では火災など
緊急事態における脱出ルートを確保するために出入り口を内側から施錠する
ことができません。脳神経外科手術後や脳卒中の後遺症を有する患者の方が
無断で外出することは、病状に対する影響だけでなく、事故に遭遇する危険性が
あります。プロジェクトでは、このような問題点はロボットによる自然な見守り
によって解決できるのではないかと期待しています。

プロジェクト終了後は、病院やケアマンションなど様々な要望に合わせた
安全管理ロボットシステムの開発・販売を進めていきます。村田病院では
当プロジェクトのほか、リハビリ時におけるコミュニケーションロボットの
活用可能性についての実証実験の検証にも協力いただく予定です。


ロボットラボラトリーと大阪市では、一般家庭やオフィス・事業所等での
日常活動において多種多様な貢献が期待されている次世代ロボットの研究
開発支援を行っておりますが、今後もプロジェクトの事業化、市場参入に
つながるよう積極的に支援してまいります。
なお現在、実証実験プロジェクトの第2次募集を11月22日(火)まで
行っています。

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◆「安心支援ロボットの見守り効果の実証実験」記者会見について
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日時:平成17年11月3日(祝・木)11:00~
会場:大阪市生野区田島4-2-1
内容:11:00~11:30 村田病院 リハビリ病棟新館1階(会見)
   11:30~12:00 村田病院 急性期病棟本館1階出入り口前(デモ)

※会見にご出席の際は、下記までご連絡いただきますようお願い致します。
ロボットラボラトリー広報担当:高木 takagi@sansokan.jp

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◆「安心支援ロボットの見守り効果の実証実験」参画企業
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・東洋理機工業株式会社(http://www.toyoriki.co.jp/)
・北陽電機株式会社 (http://www.hokuyo-aut.co.jp/)
・有限会社パーソナルテクノロジー(http://www.pti.co.jp/ )

<用語説明>
(*1)実証実験プロジェクト
次世代ロボットの市場創出を喚起するため、実用化を目的としたロボットの
実証実験を支援し、先行的なロボットの用途開発を行っています。実証実験に
よって、ユーザーニーズを踏まえた開発・導入支援、制度整備に取り組むと
同時に、得られた知識・経験・ノウハウを今後のロボット開発に活用して
いきます。

(*2)医療法人 穂翔会村田病院
大阪市生野区田島4-2-1において1985年4月以来20年間脳神経外科を中心
とする急性期医療に従事。この度、脳神経外科における治療のレベル向上ため
回復期リハビリテーション専門病床を急性期病床(本館)北側に新設し、
2005年10月の病棟業務開始を機に、ロボットによる入院患者見守りの
新システム導入に向け、実証実験の協力を行います。
(TEL:06-6757-0011、http://www.muratahospital.jp/)

(*3)コミュニケーションロボット イフボット
会話機能の高さにより今回は株式会社ビジネスデザイン研究所のイフボット
を採用しました。 (http://www.business-design.co.jp/)

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※このプレスリリースは、大阪市も同日同内容で行っています。
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【本件に関する問合せ先】-------------------------------------
 ロボットラボラトリー 実証実験プロジェクト
 担当:瀬川      広報:高木
 TEL)06-6347-7877   FAX)06-6347-7875

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