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アタック!オンリーワン

非破壊検査株式会社


代表取締役社長
山口 多賀幸 氏

非破壊検査株式会社 山口 多賀幸 氏

「“人間性豊かな企業集団”をキャッチフレーズに人材教育を充実。ほとんどの社員が4~6つの検査資格取得者です。一人ひとりが『社会の安全を守っている』という気概を持って取り組んでいます」


設備や機械、建物などの“お医者さん” 非破壊検査のリーディングカンパニー

非破壊検査株式会社
関連企業・ポニー工業(株)で製造販売している「高感度ガンマ線食品モニタ」。食品・水・土壌に含まれる放射性セシウムを短時間で計測できる小型の装置。場所をとらず、様々な現場で使用可能だ。

  構造物を破壊することなくその欠陥や損傷・劣化部分などを調べる“非破壊検査”。昭和32年設立の同社は、この業界のパイオニアでありリーディングカンパニーでもある。

 非破壊検査の手法の多くは病院のレントゲンやエコーと同じで、専用の機器で対象物に超音波や放射線を照射して行われる。「人以外であれば、何でも検査できます。金属やコンクリートといった物質は人のように“痛い”とは言いませんので、人を検査するよりも難しいですね」と語る山口氏。

 全国にある発電プラントの検査は、実は同社が手がけている。安全面から1基でも事故や不具合が出た場合、類似する他のプラントを検査することが多い。重要なインフラであるため簡単に停止できないが、同社の技術ならプラントも稼動させたままでの検査が可能。同じく、石油精製プラントや化学工場などでも同社の技術は欠かせない。他にも航空機やロケット、ビルや建物、橋梁や高速道路、地中探査など、その領域は多岐にわたる。「各業界で日本を代表する企業様とお付き合いさせていただいています」。

 機械化や自動化に伴う多様なニーズに対応する研究にも暇がない。社内に『安全工学研究所』を設置し、若手研究者がお客様のニーズに対し、現場で求められている技術の向上に日々励んでいる。

 ものづくりにとって検査のプロセスは必要不可欠だ。金属やコンクリートなど、あらゆる素材・構造物の非破壊検査を手掛けてきた同社の豊富な実績と技術ノウハウは、今後も幅広い分野に転用が可能だ。「製造工程に非破壊検査のプロセスを組み込むことで、事故防止やコスト削減につながるなど、製造業にとってのメリットは大きい。今後は、今まで扱っていなかった分野の検査にも広めていきたいですね」。

(2013.7掲載)



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