サンソウカンものづくりネット アタック!オンリーワン

中小企業の経営者・起業家の皆様を支援する機関。大阪産業創造館(サンソウカン)


アタック!オンリーワン

株式会社イワサキ


専務取締役
岩崎 基造氏

株式会社イワサキ 専務取締役 岩崎 基造氏

毎月の現場研修では各自が改善した点について報告を行なっています。目標が明らかになることで作業者に責任感が生まれ、チームワークもよくなりました。


生産技術者が直接企画提案。わかりやすい3次元図面でニーズを形に


医療センター向けゴミ箱ユニットの企画提案図。3 次元化によって、漠然とした顧客のニーズをわかりやすく整理し、話を詰めていく。

アルミ、ステンレス、鉄などのパイプ、板金製品の企画・開発・設計から加工、塗装、組立までを行う。オフィス家具、事務機などの大手企業へのOEM供給を中心に、機械の周辺部品や鉄道車輌など、多彩な分野の金属製品を製造している。「24時間自動運転可能なレーザー複合機と自動曲げ機を駆使してリードタイムを削減している」と岩崎氏。

力を発揮するのが、イタリア製のレーザーヘッド加工装置だ。直径220φ、厚さ15mm程度まで加工できるもので、チューブの曲げ加工や端末成形、バリ取り、3次元非接触計測など多機能のハイテクマシンである。「一貫生産のメリットを活かし、迅速に最適な形での提案を行い、検品、出荷まで責任持って対応できます」と同氏。

営業・現場の様子からもそれは伺える。まず営業は設計担当者と組み立て担当者が行い、顧客の要望に基づき、製品の完成イメージを3次元CADで作成して企画提案。「技術的に難しい点もすぐ判断できるので、打ち合わせで話を詰めやすい。生産技術者による営業対応だからこそ、説得力ある提案ができます」。

また現場にも独自の管理方法を取り入れることにより、短納期と高品質の両立を実現。生産ラインには電光掲示板を活用し「計画・実績・進度」を見える化したことで、現場の状況が共有できるため顧客に対するレスポンスも速い。さらに検品体制は、一工程ずつ確認して検査履歴を貼り、複数の作業者の目を通す方式を取っている。
最近はユニークな案件も増えているという。「丸型、角型とも加工でき、1個から試作します。柔軟な提案力で創造性あるものづくりを大切にしたい」。ハードとソフトをフルに機能させ、更なる市場開拓に力を入れる。

(2012.7掲載)



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