中小企業の経営者・起業家の皆様を支援する機関。大阪産業創造館(サンソウカン)

健康ビジネスをサポートする ヘルスケア・フロンティア

ヘルスケア・フロンティア 抗疲労・癒しプロジェクト 抗疲労・癒し産学連携マッチング webマガジン 健康食品開発相談窓口
webマガジン
オンラインゼミ

健康関連商品に関する規制オンラインゼミ

健康関連商材の販売において「知らなかった」では済まされない法律、審査、
広告表現・・・etc.を基礎からわかりやすく解説。

健康関連商品に対する薬事法規制の概要と背景

事実であっても効果効能が謳えない?

脂肪を燃焼させる○○!
アトピー肌に効果的な△△!

体によい、健康によい商品が増えてきました。 食べたり飲んだりするもの、顔や手に塗るもの、身に着ける商品など様々です。
食品表示のコンサルティングを仕事とする筆者も、この傾向は数年前から急に増えてきたと実感しています。
これまで普通の食品、お酒、お菓子、飲料などを製造してきた会社が、次々に参入しました。
またクリームや石鹸など美容によい成分を含む商品、ネックレスのように身につけることで血流改善できる商品など、その効果と話題性から健康関連商品は常に成長期にあり続けるビジネスだと多くの人が感じていると思います。

しかし、ここに規制があります。
筆者が、ある製薬メーカーの開発した健康食品の販売促進に携わったときのことです。
学会発表や数多くの実験から確かに効能が認められる成分を使用し、飲みやすいよう様々な成分とブレンドした最終製品についても効能が認められるかどうかの実験を重ねたものです。
そんな商品でも、試験結果のデータなど効果効能に関する表現はできないということに驚いたことを覚えています。
それがたとえ事実であったとしても、です。

これが、健康商材に対する薬事法規制です。
厚生労働省に認められない限り、「脂肪燃焼に効く」といったような医薬品的な効能効果を表現することはできないということです。
ではなぜ、このような規制が行われているのかを考えてみましょう。

薬事法による表示表現の規制とは

もともと薬事法とは医薬品、医薬部外品、化粧品、医療用具について定義をしている法律です。
つまり厚生労働省に認められていないのに、医薬品のようにみえる表現は困る、ということです。
なぜ困るのかと言えば、「消費者から適切な治療機会を奪う可能性がある」からと言われています。
本当は薬や治療すれば治る病気なのに、この商品だけで治すことができるように見せていることに問題があるというわけです。
このように、認められた医薬品でもないのに効果効能を表現している商品や広告には、下記のリスクが見受けられます。

・納品先による審査で問題となり、取引ができなくなる

・広告媒体による審査で問題となり、広告掲載ができなくなる

・試買調査や行政指導の対象となり、その内容を開示されることがある

・刑事事件になる場合がある

・上記の解決のための広告修正や商品回収コストがかかる

特に試買調査、行政指導、刑事事件については、その多くは消費者からのクレームや同業者や関係者による通告がきっかけになると言われています。

消費者からのクレームでは、契約や返金などでの金銭トラブルがきっかけになりやすいものです。 健康関連商品は高額な商品も多いため、詐欺だ!と思ってしまうケースが多いようです。
また実際にはほとんど効果がない商品については内部関係者による通告も考えられますし、医薬品など本当に効果のある商品や治療方法を扱う人からの心境からすれば、どのように思われるかは想像にかたくないでしょう。

増え続ける健康関連商品

そうはいっても、医薬品と認められてはいないものの、実験によりさまざまな健康機能が確認できている商品も少なくありません。
こういった商品は、薬事法から見れば医薬品のように見えるけど認められていない食品。化粧品のように見えるけど認められていない石鹸。 医療用具のように見えるけど認められていない雑貨という解釈になります。

たとえば、通常のサプリメントで「脂肪が燃焼する」と表現することはできません。
食品として販売するのであれば特定保健用食品など個別の認可を得ない限りは、普通の食べ物としておいしさなどの機能を表現することになります。

たとえば、通常の石鹸で「肌荒れを防ぐ」と表現することはできません。
化粧品として認められていない限り直接肌に使用する表現はできないため、普通の洗濯石鹸としての機能を表現することになります。

たとえば、通常のネックレスで「血流改善効果がある」と表現することはできません。 医療器具として認められていない限り、普通のネックレスとしての装飾機能を表現することになります。

消費者のニーズに応えるために

このように曖昧な表現になる現状でありながらも、健康関連商品は人気があります。
コエンザイムQ10やヒアルロン酸、ゲルマニウムなど効果が一般的に知られている商品をはじめ、多くの悩みを解決する商品として今後の需要拡大も予想されています。
それは病気や老化の予防であったり、栄養不足を補うものであったりと、美しく健康的に生活したいというニーズがあるからです。

消費者のニーズに応えるのがメーカーの使命であるとすれば、健康関連商品について安全性や有効性の情報を正しく伝える必要があります。
それには、薬事法規制(実際には健康増進法や景品表示法など各法令と密接に関連しています)をはじめとする「表示表現のルール」を理解しておくことが重要です。
次回、このルールを守りやすいケース、守りにくいケースがあるということについて、説明します。

著者プロフィール
川合裕之 氏

川合裕之(かわい・ひろゆき)氏

株式会社 ラベルバンク 代表取締役

即席ラーメン会社のサラリーマン、ラーメン屋のアルバイト、メロンパンの移動販売 開業と閉鎖を経て、食品の空き容器を収集しながら「食品表示・広告表現の課題解決 企業株式会社ラベルバンク」を設立(2003年)。
インターネットショッピングサイト上に食品品質表示が掲載されていない点にチャン スを感じ、「食品の品質表示は見せた方が得と考えている食品メーカーに、複雑な食 品表示のアドバイスや、品質情報の効果的な見せ方を提供する」コンサルティングを 展開するが、科学的根拠よりも大切なポイントがあることに気付く。
健康食品の品質表示・薬事法規制をテーマに官公庁・展示会等全国で講演多数、食品 専門誌(月刊食品包装等)で執筆。

(2008年10月配信)編集人:井村 編集責任者:竹嶋

ヘルスケア マーケット レビュー 購読無料のwebマガジンへの登録はこちら
健康機器・サービス エビデンス取得支援マッチング
健康食品開発相談

※問合せフォームから送信できない方は、kenkou@sansokan.jpへメールしてください。(@を半角に変えてください)