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担保をとっておこうと思いますが、どんな担保のとり方がありますか?

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  • 担保をとっておこうと思いますが、どんな担保のとり方がありますか?

    長年取引をしている会社からお金を貸して欲しいと頼まれました。長い付き合いなので応じようかとは思いますが、もしもの時に備えて担保をとっておきたいと思います。どんな方法があるでしょうか?

    連帯保証、抵当権・根抵当権、質権、譲渡担保、代物弁済予約などがあります。
    担保を大別すると人的担保と物的担保があります。連帯保証は人的担保であり、抵当権、質権、譲渡担保、代物弁済予約は物的担保です。
    【人的担保】
     人的担保は第三者の資力を担保化するものです。連帯保証をとることにより、債権者としては債務者が支払いをしてくれないときは、連帯保証人に対しても請求できます。
    【物的担保】
     物的担保は、物を担保にとることで、債務者が支払いをしてくれないときは、その物を所定の手続きに従って換価処分等し、そこから優先的に弁済を受けるというものです。
     ① 抵当権・根抵当権
      抵当権ですが、これは担保物件の所有権・占有権を抵当権者に移すことなく、抵当権設定者が担保物件を利用しながら担保権を設定するもので、第三者対抗要件として登記や登録が必要です。対象となるのは不動産、建設機械、自動車などです。
      根抵当権は一定範囲に属する不特定の債権を極度額を限度に担保する抵当権です。1回きりの貸付であれば抵当権で十分ですが、例えば取引を継続的に行い、売掛金の発生・消滅を繰返すので、その売掛金ための担保ということになると根抵当権を設定すべきでしょう。
     ② 質権
      質権は、動産、不動産にも設定できますが、抵当権と違って担保物件を債権者が直接占有するということになりますので、債務者は担保物件を利用できなくなります。このため動産、不動産については質権はあまり利用されず、利用されるのは例えば入居保証金や定期預金などに質権を設定する債権です。
     ③ 譲渡担保
      譲渡担保とは担保物件の所有権を債権者に移転するという方法による担保です。譲渡性のあるものはすべて譲渡担保の対象になりえます。また例えば、倉庫に商品を保有していて、絶えず同種類の商品が搬入・搬出され、入れ替わっていくというような場合にも、一定要件を満たせば倉庫の在庫商品に対し一括して譲渡担保は設定可能です。なお、売掛金などの債権については「債権譲渡登記」制度を利用して担保を設定することが可能です。
     ④ 代物弁済予約
      代物弁済予約とは通常の弁済に代えて不動産、動産等で弁済を行う方法を予約しておくことです。この代物弁済予約契約による権利を仮登記する仮登記担保という方法もあります。

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