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製造現場の品質不良を削減するには、どのような取り組みをすればよいでしょうか。
削減する品質不良を絞り込み、原因と対策を見直しましょう。
品質不良を削減するためには、現状の品質不良を把握し、どの品質不良を削減するのが効果的なのか絞ることから始めます。社外クレーム、工程内不良、後工程不良に分類分けします。社外クレームに関して、顧客別、品種別に件数内容のデータを取ります。顧客別、品種別について、それぞれ出荷量とクレーム件数を調査します。現状調査を月次単位で整理し、一元管理できるようにまとめておきます。
現状把握で集めた品質データをパレート図によって、分析します。パレート図とは、横軸に品質項目、縦軸に出現頻度の棒グラフと累積比率の折れ線グラフを組み合わせた複合グラフです。このパレート図は、以下の利点があります。
① 不良品や間違いなどが全体の中でどれぐらいの割合なのか分かる。
② 全体の不良品の割合を減少させるために、どの不良品を改善すべきか分かる。
③ 最も多い不良品の順番が分かる。
例えば、社外クレームについてパレート図を作成し、品種別に件数、累積比率のデータを取ります。品種の多い上位2品種について、全体の80%以上の品質不良を占めているので上位2品種を根本的に改善する方針を立てます。
改善する品質不良について、要因解析としてなぜなぜと深く探る「なぜなぜ分析」をしていきます。なぜなぜ分析はできるだけ5回程探り、根本的な原因候補を探します。
対策・処理として、要因解析で突き止めた重要な要因が発生しないような対策を考えます。原因別に実現性のある対策をできるだけ多く考えます。その中で実施する具体的な対策を絞り込みます。
効果の確認として、実施した改善策が良かったのか悪かったのか把握します。有形効果として、数値に表すと分かりやすくなります。目標の達成度や直接効果以外の副次効果がなかったのか確認します。
最後に歯止めを行います。歯止めとして、効果が確認された改善策が打たれた後に、改善前の状態に戻らないように対策します。